2rdステージ 弐拾四

     〜準備の数週間〜

 

 

 

自宅

 

「お腹減ったの!」

「たまには作ってくれてもいいじゃないか・・・・・」

「作れないもの」

実際は作れるだろうなぁ・・・・・

面倒なんだな?

僕だって・・・・・・

料理は嫌いじゃないけど・・・・・・・・・

「シンジ君、これからどうするんだい?」

「そうだね・・・・・ご飯作らないと・・・・」

「そうじゃなくてさ」

「・・・・・・・・人材の補充と、武器の補充・・・・・ゼーレを捕まえるための資料を集める事だね・・・」

「僕もお腹減ったかな?」

カヲル君・・・・・君が質問したのに聞かないなんて酷いよ・・・・

「それと、1ヶ月以内に市民を疎開させないとね」

「シンジ君、ご飯は何かな?」

「・・・・・・・・人の話しは聞こうよ?」

「夕食・・・・・・お手伝い・・・・・」

「ハイハイ・・・・」

僕は・・・・・家政夫なのだろうか?

今更言っても無駄か・・・・

アスカは自分の部屋に、カヲルはリビング、レイはシンジと共に料理を作っている。

「テレビというものは面白いねぇ(ニヤリ)」

「できたよ!アスカ!おいで!」

「渚・・・・・はこびなさい」

「やだなぁ、綾波さんまで命令口調かい?」

まで・・・と言うことは、もう一人はアスカだろう。

そのもう一人が出てきた。

「カヲル・・・・あんたが食べる食事は無いわ」

「嫌だなぁ、シンジ君はちゃんと作ってくれているよ?」

「私は二人分食べるの!」

太るよ?

といったら、デリカシー0ね・・・・

と睨まれた。

「アスカ・・・・いかりくんを睨まないで・・・・・」

「はいはい!食べましょう!」

 

 

みんな元気よくパク付いている。

 

 

翌日ネルフ

 

「あら?どうしたの?碇司令」

「リツコさぁん!その呼び方は辞めてくださいよ!」

「あ、シンちゃん来たの?」

「あれでいいんです」

「いいのかしら?上司よ?一応ね」

そのいい方も十分酷いです・・・・

一応・・・・・・

僕は要らない人間なんだ・・・・・・

「で、何の用かしら?

「ゼーレの資料を集めておいてください。ネルフの機密も、使徒とEVAを、チルドレンの事は出さないでいいです」

「ちゃんと役をこなしているわねぇ」

「後は・・・戦自が攻めてくるので・・・接近戦ができる人と武器の補充をお願いします」

「わかったわ」

「それと、1ヶ月以内にネルフから半径100kmの住民を疎開させてください」

「広いわね?」

「その方が安全です」

「わかったわよ、やっておくわ」

「じゃ、僕は学校に行きますよ」

ただいまの時刻は、10時半。

カヲル君が転入しているはずだ。

アスカと綾波も行っている。

僕は遅刻だ・・・・・

 

 

 

 

学校

「センセ、おそぉなったな」

「ちょっとネルフに行っていたんだよ」

「今日、転校生が来で」

カヲル君が、夢見る乙女のような素振りと目でこちらに走ってくる。

「カ、カヲル君・・・・怖いよ君は・・・・・・」

「やぁ、ネルフから直接来たのかい?」

「うん、二人は?」

「屋上に呼び出されているよ。四人くらいの男だったかな?」

トウジが不振そうな目でこちらを見ている。

「なんや?知り合いか?」

「うん、仕事仲間」

「そうなのかい?恋人じゃなく?」

「カ、カヲル君!みんなが誤解するだろう?!」

「いいじゃないか、些細なことだ」

君にとって些細でなくても、僕にとっては大問題なんだよ・・・・・

みんなの冷たい視線をかいくぐり、屋上に行った。

 

「なぁ、俺と付き合ってくれ!」

「嫌よ」

「何でだよ!」

「好きな人がいるもの」

「・・・・・碇だな?」

「そうよ、悪い?」

アスカは鼻をフンと鳴らして相手の男に言った。

「どうせ、碇以外にも中年親父から金巻き上げているんだろ!エンコーなんかして!」

「してないわよ!この変態!」

「綾波さん、僕とお付き合いしていたたけませんか?」

「却下」

「そ、そんな・・・・」

「ふ、無様ね」

丁度間が悪かったらしい・・・・

一部始終を見てしまった・・・・

「あの・・・・」

「あら?やっと来たのシンジ」

「いかりくん」

「あのさ・・・・・何の騒ぎ?」

二人は見物、一人はアスカに、もう一人は綾波に告白をしている。

見物人は、笑って見ていた。

「シンジ!こいつったら・・・・」

「聞いていたよ、放っておきな、阿保には何を言っても無駄だから」

昨日怒ったのがまだ残ってるなぁ・・・・

「何だと?どうせ家でやりまくっているんだろ!」

「そうだ!二人を家で・・・・」

「何言っているのよ!」

「そう・・・・・いかりくんは・・・・何があっても襲わない・・・・・・」

二人して顔を見合わせている。

はっきり言って、男二人は間抜けだ。

「お前は・・・・・ぶっ飛ばす!」

二人して殴りかかってきた。

「やぁ!シンジ君!学校生活の喧嘩もいい物だね!」

「そうだね、こんなに伸び伸びして遊べるなんてね」

「おい!ちゃんとこっち見ろ!」

「シンジ・・・・やっちゃってよ」

「駄目だよ・・・・・・・殺しちゃうもん・・・・・」

「そ、じゃあ身を守るだけ」

「それでいいね」

かくして、二対一で喧嘩が始まった。

僕はただ微弱なATフィールドを張っているだけ。

これは、ネルフの計器にも引っかからない強さだ。

「どう?気がすんだ?」

「あんた達なんてシンジに勝てないわよ!」

「そうだね、シンジ君に喧嘩を売ろうなんて僕でもしないよ」

シンジとカヲルが喧嘩を始めたら世界は滅びるだろう。

キーンコーンカーンコーン

「授業だね、行こう」

疲れきった二人を置いて僕らは教室に行った。

「なぁ・・・惣流さんは諦めようぜ」

「畜生・・・・・化け物だ・・・・」

「綾波さんもね」

「碇・・・・・何もんだよ・・・・・・」

 

 

 

教室

 

「おはよう洞木さん」

「あ、来たんだ。無断で遅刻はいけないわよ」

「アスカとカヲル君に言っておいたんだけどなぁ・・・・綾波にも言った方がよかったな」

「何で遅刻したの?」

「ネルフに行っていたんだ、用があってね」

そして、授業が始まった。

ここらへんまでなら・・・勉強がわかるんだよな・・・・・

三年になったら成績一気に落ちるだろうなぁ・・・・・

 

 

 

午後 ネルフ

「2度目のご出勤ね」

「参号機はいつ届きますか?」

「もうすぐ届くわよ、もと指令が手を回してくれたから」

バックアップしないんじゃなかったの?

「僕らはシミュレートで訓練ですね」

「あ、シンジ君用に生身でのデータも入れておいたからね」

「ありがとうございます」

生身で・・・・・・・僕のデータって完全に入っているのかな?

怪しいなぁ・・・・・

「シンジ!生身でいいの?」

「うん、こっちの戦闘にもなれないとね」

「シンジ君、君の根性は好意にあたいするよ」

「リツコさん!始めてください!」

「スタート!」

リツコさんに教えた量産型のデータ・・・・

「なにあれぁ!」

「EVAだよ」

「なんで敵なのよ!」

「今度戦う相手だよ」

生身の攻撃が効果あるのだろうか?

アダムにも効いたし・・・

大丈夫かな?

「何で再生するのよ!それにあの武器は何?」

「グングンニルのヤリのコピーだよ。ATフィールドを中和する力があるんだ」

「不利じゃない!」

「だからこうして訓練しているんだろ?」

むくれている。

僕も、ATフィールドを利用した攻撃をいろいろと試してみた。

遠距離からの射撃、白兵戦・・・・・・

射撃は、昨日使った収束したものをぶつけて破裂させるのと、

弾丸のように連射・・・・・

一対一なら収束したのを破裂させた方が効果的なようだ。

連射は、中和する程度なら効果大だった。

白兵戦は、右手に剣状にして、コアを切る。

危険なので本番ではやらない事にした。

再生するので、倒すのは困難だった。

コアの中心から破裂させても少しずつ再生していく。

二回連続でやれば破壊できる事がわかった。

しかし、一気にやるとかなり疲れるのだ。

「アスカ!あなたは実戦ではもう動けないわよ!」

「わかっているわよ!」

アスカは戦線離脱だ。

確かに、使徒の力を持つ僕らについてくるのだけで凄い。

同じ成績を得ようなんて不可能なのだ。

しかし、アスカはよくやってくれている。

素質はかなりの物なのだ。

これで、弐号機にS2機関を乗せればさらにいい。

実際、零、弐号機にS2機関を乗せる事になっている。

しかし、多少危険が発生するのだ。

コアの魂が、S2機関によってエネルギーを得たアダムのコピーを押さえる事ができるのか?だ。

2週間後、整備が始まり同時にシャムシェルから取ったS2機関のコピーが乗せられた。

結果は、成功だった。

ちゃんと起動し、戦闘にも耐えられるだろうと言う結論だった。

一般市民は大体避難した。

一部の情報機関はネルフの管轄下になり、最終決戦まで待機になった。

人員の補充も完了し、武器も集まった。

これで、来るべき日に備えて準備はそろった。

ゼーレ告発の資料も、すでに世界中に回っている。

FBIが動くのは時間の問題だろう。

そして、FBIに触発されCIAも動き出すだろう。

そして、人類審判の日。

ゼーレが約束の日と言った日が来た。

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