2rdステージ 最終話

        〜青空に浮かぶほほえみ〜

 

 

 

「アスカ!お願い!」

「ヒカリィ!またぁ?」

「そう!お願い!」

「デートでしょ?いやよぉ」

「私に免じて!」

「・・・・・・・わかったわよぉ・・・・・」

あれから四年後、2019年6月。

惣流=アスカ=ラングレーは高校三年になった。

国際科に入学し、各学年の男子の目を引きつつ今まで誰も付き合っていない。

学部は違うが、同じ高校の普通科に進学した、中学からの親友洞木ヒカリのたのみでデートだけは行く。

綾波レイと渚カヲルは、進学せずネルフに籍を置いて研究などをしている。

最終決戦の映像を放送され、世界は震撼した。

同時期、ゼーレも告発され、大規模な「ゼーレ狩り」が始まった。

アメリカ国防庁長官までもが捕まる大事件へと発展していった。

碇シンジは英雄として崇められ、死亡したと放送された。

ネルフは、国連直属の公開組織として、地球規模の大災害や、戦争が勃発したときは出動する。

しかし、そんな事はまず起きないので、大体はEVAや、使徒の研究を中心として活動をしている。

ネルフ司令は碇ゲンドウ、副指令は渚カヲル。

ゲンドウは、あくまでもシンジが帰ってくるまでの補欠として就任している。

初号機は、シンジの指示で戻されたとたん、コアが急変しユイを生み出した。

今は、ゲンドウを主として、ユイ、アスカ、レイ、カヲルが一緒に住んでいる。

「アスカ・・・・まだ碇君の事を?もう死んじゃったのに・・・・・」

「そろそろ戻ってくるわよ・・・・・・・本当は死んでいないもの・・・・・・」

「え?」

「・・・・・・・・肉体が無くなっただけ・・・・その、もとがあるから・・・・」

「よくわからないわ・・・・・とにかく明日お願いね」

「ハイハイ」

 

ネルフ

「シンジ君・・・・まだ戻れないのかい?」

「カヲル・・・・・後少しよ・・・・・・」

「そうだね、1年以内に・・・・きっと戻ってくるよ・・・・・四年前のまま・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・きっとね・・・・・」

「レイ、まだ安定せんのか?」

ゲンドウだ。

「はい、いかりくんは、まだ安定していません」

「安定すれば・・・・・すぐなのだがな・・・・・」

「コアに取り込まれたほうがかなり楽にサルベージ出来たのにね・・・・シンジたら私を戻して自分を溶かすなんて」

ユイも来た。

年は・・・・40前半だろうか?

「シンジ・・・・戻ってきたら甘えさせてあげないと」

「ユイ・・・・私は・・・・・」

「駄目よ、あなたは酷い人ですから」

家では会話をするが、冷めた夫婦になっている碇夫婦。

「ユイ・・・・私は確かにひどい事をしたが・・・・・」

「わかっているならいいでしょう?サッさと仕事をしなさい!」

「・・・・・・・わかった・・・・」

恐妻家かも知れない。

「シンジ君はこんなに幸せなのになんで帰ってこないんだろうね・・・・」

「しょうがないじゃない・・・・・・・」

 

自宅

 

「ただいまぁ!」

「おかえりなさいアスカちゃん」

「ユイお母さん、いたんですか」

「おやつあるけど?」

「いただきます!」

太るよ?

シンジの声が聞こえて気そうだとアスカは思った。

「ただいま・・・・」

「レイちゃんも帰ってきたわね、カヲル君は?」

「まだ・・・・仕事です」

「そう、おやつあるわ」

「いただきます・・・」

せい反対ね?

ユイは、つい二人の性格を比べてしまった。

「アスカちゃん学校どう?」

「男の汚い目が狙ってます」

「そうでしょうねぇ?アスカちゃん美人だから」

「レイもですよ、研究ばっかしてないで外でなさいよ」

「・・・・・いかりくんが戻ってきたら・・・・一緒に行く・・・・・」

「だぁぁぁぁぁあああ!あんたはそれだけか!?」

「そうよ、悪い?」

「悪い!」

考えている事は似ているアスカとレイだった・・・・・

6月終頃

朝九時

 

「ほう、安定したか急に」

「・・・・・ええ・・・・・」

「戻ってくるね」

「ああ、楽しみだ」

 

6時間前

学校

「アスカ、今日は昼からネルフに来て」

「ミサト?担任は休みなの?」

「悪い?私が副担で」

ミサトは、国際科の英語教師としてネルフから出向している。

そして、アスカのクラスの副担任だ。

「何でいくのよ」

「いいから来なさいよ!」

「ハイハイ!」

3時間前

ネルフ

「で?来たけどなんなの?」

「シンちゃんが帰ってきそうなのよ」

「またぁ?前もそれで帰ってこなかったじゃない!」

「今度はわからないわ!前より安定しているの!」

「まぁ、あんまり信用しないでおくわ」

「信じろってぇ〜の!」

 

 

2時間前

「過去最高まで安定しています!」

「容器を移送させろ!バイパス通せ!」

「排出準備して!」

「はい!」

 

1時間前

「一致率99%突破!」

「具現化します!」

1分前

「容器を開けろ!」

「はい!」

「たんかを用意しておいて!」

白い煙が回りから立ち昇っている。

煙から何かかげが出てきた。

「久しぶりだね、服・・・・・・ないかな?」

「ないわよ!このバカシンジ!」

「いかりくん!」

裸のシンジにもろに抱きつくレイ。

それをはがして抱きつくアスカ。

カヲルは一緒に抱きつこうとしたがユイに止められた。

「ごめんね、お腹減ったなぁ・・・・・あ!母さん!」

「おかえりなさいシンジ、検査が終わったら家に帰ってご飯食べましょう」

「うん、検査って?」

「おかしなところがあるのよ、見た目でね」

「へ?」

シンジは15歳のはずだが、体格的に18歳だ。

ユイがかえって来た時は年老いていなかったのにだ。

「そうかぁ・・・・じゃあ・・・・ネルフの力で高校生になろうかな?」

「学力が足りないわ」

「甘いよ、過去に戻る前に知識だけは得たから」

「そ、じゃあこれから同じ高校ね」

「私もよいかり君・・・・・」

「じゃあ僕も!」

学力があるのか?

と突っ込みたかったが、二人の目は輝いているので・・・・何もいえない。

 

そして、僕は高校に特待生で入学した。

綾波もカヲル君も・・・・

無敵で不死の英雄とうわさされてしまった。

でも・・・・・・

普通に生活できるから楽しいかな?

実際溶け込んでいる時は、何も感じないで暇だったから・・・・・

 

 

 

 

 

5年後

 

僕とアスカとレイ。

法の穴を潜り抜け、一夫多妻制を無理やり適用させて、結婚した。

カヲルは、大学で知り合った少々ぶりっ子が入っている子と結婚した。

トウジはヒカリと、

ケンスケは山岸さんと・・・・・

子供もいる。

子供には僕過去を教えないつもりだ。

もし、知りたかったら言うけど・・・・・自分からは教えない。

今は、ネルフと国連の最高責任者を掛け持ちしている。

1回は断ったが、ゲンドウにはめられて就任したのだ。

最後までゲンドウに遊ばれているシンジだった。

 

 

 

 

 

 

碇シンジ享年89歳

碇アスカ享年90歳

碇レイ享年88歳

子供達は、父親の過去を作文にまとめると言う宿題が出たときに親の過去を知った。

父親は休日しかいないので不思議がっていたが、ここまでBIGな人とは思っていなかったらしい。

しかも、世界を救った英雄だから、余計だ。

親の死後、子供達は、遺産の半分をセカンドインパクトの後遺症などで苦しんでいる人々に寄付した。

シンジの遺言だったからである。

この行為によって、今度は子供達に視線が集まった。

長男は、シンジの仕事を継いだ。

長女は永久就職。

次女は長男の手伝いをしてた。

備考だが、長男はシンジ似、

長女はアスカ似、

次女はレイ似だ。

それは、うんだ母親に似たからだろう。

長男を産んだのは・・・・レイだ。

レイの娘はブラコンが激しく、未だに結婚していない。

ここまでレイに似ているのでシンジは死ぬまで心配していた。

結局、シンジは死ぬまで人の事を考えて生きてきたのである。

当然、アスカとレイに死ぬまでこき使われたことは言うまでもない・・・・・・

 

 

 

終局

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